高校選びのガイド

2026年度の就学支援金で高校の授業料はいくらになる?公立・私立の上限と申請

2026年度(令和8年度)から、高校の授業料にあてる国の「高等学校等就学支援金」が変わりました。世帯の年収による制限がなくなり、私立高校への支給の上限は年45万7,200円に上がっています。公立高校なら授業料はほぼかからず、私立高校でも授業料の大部分がまかなわれます。

ただし出るのは授業料のぶんだけで、入学金や施設費は対象外です。申請をしないと1円も出ません。このページでは、制度のしくみと、学校チェックが集めた私立936校の学費から見た「実際にいくらかかるか」をまとめます。

支給額は公立で年11万8,800円、私立で年45万7,200円が上限


文部科学省の資料による、令和8年度の支給上限額(年額)です。

学校の種類公立(高専は国公立)私立
高校(全日制)118,800円457,200円
高校(定時制)32,400円457,200円
高校(通信制)6,240円337,200円
中等教育学校(後期課程)118,800円457,200円
高等専門学校(1〜3年)234,600円457,200円

公立の上限は、公立高校の授業料そのものと同じ額です。東京都の都立高校も、ほかの道府県の公立高校も授業料は年11万8,800円なので、申請すれば授業料は実質ゼロになります。

私立の45万7,200円は「私立高校の平均授業料を勘案した水準」として決められた額です。令和7年度までは年39万6,000円で、しかも年収590万円・910万円の線で支給額が変わっていました。この線は令和8年度にすべてなくなっています。

対象は授業料だけ。入学金と施設費は自分で払う


就学支援金は授業料に充てるお金で、次の3つは覚えておいてください。

  1. 授業料より多くは出ない。授業料が年40万円の私立なら、出るのは40万円まで。上限との差額が現金で戻ってくるわけではありません。
  2. 入学金・施設設備費・教材費・修学旅行の積立は対象外。私立の初年度は、この部分だけで数十万円になる学校が多くあります。
  3. 申請が要る。入学するとき学校から案内があり、オンライン(e-Shien)か書面で出します。前の年に申請していても、年度ごとに手続きが要ります。出し忘れると授業料は自己負担のままです。

学校は授業料をいったん全額請求し、支援金が決まってから返す形をとることがあります。入学直後の数か月は、立て替えのお金が必要になる場合があります。

私立の初年度学費は中央値約87万円。県によって40万円以上の差


学校チェックが学費を集められた私立高校936校の、初年度に納めるお金(入学金・授業料・施設費などの合計)の中央値は869,000円です。都道府県ごとにみると、次のように差があります(15校以上そろった県だけ)。

都道府県学校数初年度学費の中央値
兵庫県49校1,030,600円
神奈川県72校997,000円
京都府39校959,200円
東京都210校954,500円
茨城県25校887,600円
埼玉県50校840,800円
大阪府93校838,000円
千葉県56校830,000円
宮城県18校818,000円
奈良県15校811,900円
福岡県22校801,800円
北海道38校753,100円
広島県16校736,750円
愛知県35校710,200円
静岡県32校588,900円

ここから国の支援金を引いても、入学金と施設費のぶんは残ります。初年度に数十万円かかる前提で、ほかの補助も確かめておくのが安全です。学校ごとの金額は私立高校の学費一覧で見られます。

都道府県の上乗せは、所得制限なしで額が決まっているのが5都府県だけ


国の支援金とは別に、多くの都道府県が私立高校の授業料や入学金に独自の補助を出しています。学校チェックが47都道府県の公式ページを確かめたところ、所得制限なしで額が決まっていたのは5都府県でした。

都府県制度授業料の上限(国と合わせて)入学金
東京都私立高等学校等授業料軽減助成金501,000円—
大阪府授業料支援補助金630,000円—
奈良県私立高等学校授業料等軽減補助金630,000円—
神奈川県学費補助金480,000円—
愛知県私立高等学校等入学納付金補助金国と同じ200,000円まで

どれも「県内に住んでいる」「県内の学校に通う」などの条件がついています。ほかの29道府県は世帯の所得で額が変わる制度で、13県は公式ページで上乗せを確かめられませんでした。お住まいの都道府県の私学担当のページで、今年度の条件を確かめてください。

国の支援金を引いた私立の初年度負担は中央値約43万円


公立高校は授業料が支援金でまかなわれ、残るのは入学料(多くの県で5,650円)と制服・教材などです。

私立は、授業料が分かっている752校で国の支援金を差し引くと、初年度に残る負担の中央値は427,950円でした。入学金と施設費が残るためです。公立との1年目の差は、多くの地域でこの40万円台が目安になります。2年目からは入学金がなくなるので、差は縮まります。

学校ごとのページでは、授業料が分かっている私立について「国の支援金を引くといくら残るか」を、上乗せの額が確かめられた都府県では県のぶんも引いて出しています。

ほかのガイド


文部科学省「高等学校等就学支援金・新制度の概要」(令和8年度)(www.mext.go.jp)
文部科学省「高校生等への修学支援」(www.mext.go.jp)
東京都私学財団「令和8年度私立高等学校等授業料軽減助成金」(www.shigaku-tokyo.or.jp)
大阪府「令和8年度以降の授業料支援制度について」(www.pref.osaka.lg.jp)
奈良県「私立高等学校へ通う方への補助について」(www.pref.nara.lg.jp)
神奈川県「私立学校学費支援制度のご紹介」(www.pref.kanagawa.jp)
愛知県「私立高等学校等の授業料・入学金補助の内容について(令和8年度予算)」(www.pref.aichi.jp)
私立の初年度学費:各校の募集要項・公式サイト(学校チェック調べ)